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『2分で読める事業承継コラム』 第⑥回 先行研究から学ぶ!事業承継とイノベーションの関連性とは(後編)

本コラムでは事業承継とイノベーションとの関連性について注目し、早くから事業承継に取り組むことの重要性を伝えています。

第5回では先行論文をもとに事業承継とイノベーションの関係性や具体的なポイントをみてきました。今回は引き続き先行論文をもう一つご紹介したいと思います。

第⑥回 先行研究から学ぶ!事業承継とイノベーションの関連性とは(後編)
研究生:榎本典嗣

 

1.先行研究から学ぶ 「中小企業とイノベーション」中井透・2021

本論文は中小企業の事業承継に焦点を当て、企業のイノベーション活動との関係について書かれています。目的としては、どのような事業承継が承継後にイノベーションを起こすかについて明かにしようとしています。

まず、この論文を見ていくにあたり「イノベーション」という言葉の定義を確認したいと思います。中井さんによるとイノベーションとは「新しい製品やサービスの創出とそのための方法の開発、組織体制の構築」と定義しています。更に「経営革新」という用語もイノベーションと同義に扱うことにしています。この定義は中小企業基本法第二条(中小企業の範囲及び用語の定義)の2における「経営革新の定義」やシュンペーターの概念から考えられているようです。

分析は「中小企業の事業承継に関するアンケート調査,2009」のデータを活用しています。話はそれますが、これだけ事業承継が国を挙げて取り組むべき問題と掲げておきながら、最新のデータが2009年とは少し残念な気持ちになります。

この論文で行った分析は以下の2つとなります。

まず1つ目は革新的な取り組み(新事業への進出、新商品・サービスの開発、新規顧客開拓、新手法・方法の選択)のいづれかを実行している企業と、全く行っていない企業間にある差は、何の影響を受けて出るのかという分析です。

結果的に以下の4つの要素が関係しています。

・経営者になった時の年齢(革新企業の方が低い)
・承継までの自社における仕事の経験(革新企業の方が短い)
・事業承継までの準備期間(革新企業の方が計画的に準備をしている)
・事業承継後の先代経営者の関与(革新企業の方が関与が少ない)

2つ目の分析は事業承継の実態を示す変数からイノベーションが起こるかという分析でした。ただし、今回の分析においては残念ながら有意な結果が出なかったようです。結果として有意であった分析結果は1つでしたが、私自身この論文から何か少しヒントがもらえた気がします。

「可能な限り早くから事業承継計画を立て、多少自社での経験をさせた後に若いうちから承継する。そして承継後は後継者に任せる。これらのことを実践することで事業承継によるイノベーションが促進される。」

個人的には納得できる結論が出ているように思われます。

ただし、先に触れたようにデータが2009年であることが気になります。私の勝手な解釈ではありますが、きっと最新のデータでも結果は変わらないのではないかと思う部分はあります。ただ、ここ数年で社会は大きく変化しています。出来れば最新データで検証したいところです。

 

2.先行論文のまとめ

第5回から続けて合計3本の先行研究をみてきました。それぞれの論文において多少視点や論点が違っていますが、概ね納得できる結論だったと感じています。

折角なのでこれら3本の論文のポイントをまとめてみます。

①「事業承継企業のイノベーション創出活動」
 事業承継を実施し新製品を提供している会社は、リーダーシップ、問題解決・提案力、結束力、組織の風通しの良さ、やる気、販売先の多様性などの指標の数値が高い。

②「事業承継を機に後継者が経営革新を果たすためのポイントとその効果」
 事業承継を課題ではなく経営革新の好機と捉え、最大限に活かすことで企業は大きく飛躍できる。

③「中小企業とイノベーション」
 可能な限り早くから事業承継計画を立て、多少自社での経験をさせた後に若いうちから承継する。そして承継後は後継者に任せることでイノベーションが促進される。

以上の3つのポイントを見てみると、やはり事業承継によってイノベーションは促進され、事業承継のタイミングを上手く活用することで企業が飛躍出来るチャンスであると考えられます。その為には幾つかの条件を満たすことが必要であり、イノベーションをより起こしやすくすることが可能になることが分かります。

事業承継を実施し新しく何かに取り組むこと。まさに事業承継は課題ではなく経営革新の好機だといえる。

 

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